胸の痛みは苦痛じゃない

とりあえず四連休が今日でひと段落。
といってもまた月曜になれば三連休になるわけだが。
ともあれ時間があるとアレコレと要らんものばかりを書き連ねてしまう。
ようやく自分の生きた趣味に戻ってこれた気がする今日この頃。
すこし時間が空いてしまったが予告どおりに行こう。
  
  

トム・ベレンジャーの代表作ともいえるこの映画「山猫は眠らない」。
原題はズバリ「SNIPER」。
この映画の魅力は、狙撃兵というものをリアルに描いている点にある。
狙撃兵というものは単独行動をするものというイメージを持たれがちだが、
実際には観測手(スポッター)が随伴し、二人一組で任務を遂行するものである。
主人公のトーマス・ベケット曹長はベテランのスナイパーだが、今までに何人もの観測手を失っている。
そんな彼が南米の麻薬王の暗殺のため、彼とは対照的に経験の乏しいリチャード・ミラーと組んで任務に当たる・・・・というのが大まかなストーリー。
ここでまた興味深いのが、ベケットが古風なボルトアクションライフル、レミントンM40を使用するのに対し、
ミラーはピカピカのセミオートライフル、SR9TCを使用している。
それぞれがスコープを覗いたシーンでも、前者は無味乾燥なレティクルのみなのに対して後者はハイテク感が漂う照準が表示される。
スコープの向こうにハッキリと表情までも見て取れる相手を見据え、その命を奪うスナイパー。
面と向かってナイフで突き合う以上の生々しさに直面せねばならないスナイパーの悲哀が描き出された作品である。
総括すれば、B級良作といったところか。
特に全編を通してほとんど動いて無さそうなロケ現場というあたりが。