うじゅまり・うじゅりんぱ

今更だけど一人称が「うじゅ」はどうかと思います。烏丸です。
長らくオアフ島でのカーライフで気晴らしをしてきた小生ですが、最初のプレイ感想でも触れたように贔屓メーカー車が収録されずに色々と不満を感じておりました。
その後はゲームそのものの面白さに目覚め、さらにTopGear視聴も相まって様々なクルマに触れて楽しんできました。
しかしながら「ああ、これはいいな」なクルマは数あれど、心底惚れ込めるようなクルマには出会えず仕舞いでした。
同志オレサマ陛下の言うところの「お前って軽戦志向だもんな」を地で行くロータスエキシージを乗り回しました。
「特撮ヒーローのマシンならどれだろう?」探訪の中でランボルギーニを全車種揃えたりもしました。
その連動か反動かで、フェラーリのコレクションもしてみました。
ペイントが楽しいアメリカンマッスルカーでまったりドライブもしてみました。
スイーツ(笑)小説顔負けの遍歴です。
さて、昨今の小生はパガーニ・ゾンダ(社名と車名の区別を時々忘れる)を手に入れた興奮も束の間、止まらない故に曲がらない割りによく回る(not曲がる)の三重苦に悩まされていました。
ああ、これはガレージと直線を堪能するマシンだったんだなぁと自分の腕前を棚に上げて次の相棒を探す旅に出たわけです。
まず目に付いたのはゾンダと同じディーラーにあったエドニスV12。
しかしながら試乗したところその各種スペックも乗り味もゾンダと大差を感じられず、また車体前面のこれ見よがしなエンブレムにもちょいと食傷。
同じV12エンジンでもゾンダほどのぶっ飛び具合にも欠け、相棒というよりは友達のカノジョのようなクルマだなーということで見送り。
こうして島中のディーラーを巡る壮大なる冒険が始まったのであります。
走り始めて5分でマップからの直ジャンプに切り替えてさらに3分、島北部の英国ディーラーに到着。いやあ壮大壮大。
そこで、出会いました。
 

このクルマを「スーパーカー」として見るのなら、あまりに地味で優等生過ぎます。
仰天するようなデザインのマシンが蠢くTDUのオアフにおいては、ともすればプレイヤー車と気付かれないかもしれません。
ゲーム内でのランク付けはBクラスで、無名メーカーのマシン。殆どのプレイヤーなら同じディーラーにあるAランク、伝説の名車たるマクラーレンF1を選ぶでしょう。
ですがこのマシンには、のんびり走っているマッスルカーにぶつけて来るようなサリーンS7のドライバーには理解できない魅力があります。
搭載するパワーユニットは500馬力を発生するBMWの5リッターV8。
ランボルギーニやゾンダの甲高い高回転型ユニットに比べて太い低音のエキゾーストは、派手さこそ無いものの懐の深さを感じさせます。例えるなら言葉少なながらも一言に含蓄を感じさせる紳士のよう。
その音に違うことなく全ての回転域で安定したトルクを発生。トップエンドの2,000回転から嘶きを始めるタービン音はその潜在能力が錯覚ではないことを示します。
電子制御に頼らないコンセプトで開発されたフルカーボンシャシーはそのパワーを受け止め、同じくフルカーボンの軽量ボディ(計約1.3トン)は狙ったとおりのラインに乗ります。
ただ眺めるだけでは真価を問うことは出来ません。
その設計を知り、実際にドライブしてこそ価値を知る。それこそがクルマではないのでしょうか。
そしてそれから今一度その大人しいデザインを見てみると、また違った印象を与えられました。
決して着飾らず、主張しない。けれどもその内に溢れんばかりの魅力を秘めた才媛と言うに相応しい。
もう少し、ジャパニーズオタク風に例えるなら「図書室にいつもいる無口なあの子」です。
他のキャラルートだと出会いイベントだけ、専用ルートに入ったら大開花、というあのタイプです。
 
ともあれ。
箱○ゲーマーKarS1は本日オアフ島にて、青のアスカリKZ1と結婚致しました。
ドイツの心臓を持ったブリティッシュ・ライトウェイトスポーツを愛し続けることを誓います。